セロトニンとは、
ノルアドレナリンやドーパミンの暴走を抑え、心のバランスを整える作用のある神経伝達物質で、脳内ホルモンのバランスを調整するコンダクター（指揮者）であると言われています。
一般的に女性のセロトニン量は、男性の約５２％しかありません。セロトニンは、メラトニンの原料になり、眠りの質を良くすることも知られています。
また偏頭痛などの痛みを緩和する作用もあります。

セロトニン神経低下→ストレス耐性の低下→スランプ
ストレスでセロトニン神経が弱ると、セロトニン分泌量が減り、スランプや精神的に不調な状態、あるいは物事を諦め易くなったり、切れやすい状態になると言われています。
また、ストレスに対する抵抗力（ストレス耐性）が低下し、ストレスやプレッシャーに弱くなります。

人間の感情の基本は「快」と「不快」です。怒りや悲しみなど不快なときに働くのが、「ノルアドレナリン」です。逆に喜びなどの快感なときに働くのが「ドーパミン」になります。できれば「快」だけを味わっていたいところですが、それに引きずられていると、それがなければ生きられない状態、例えばアルコール、ギャンブルなどの「依存症」になってしまいます。そこで、「快」と「不快」のどちらに対しても、ブレーキを掛けて心の安定した状態に戻すのが、「セロトニン」になります。

セロトニンは脳内に放出されて、気分や集中力を左右すると考えられている物質で、脳内のセロトニン量が増えると、心が落ち着いてさわやかな気分になり、集中力が高まります。座禅の瞑想中にはセロトニン量が増えている事が確認されています。
一方、精神的に不調な人は脳内のセロトニン量が減っていることが多いと言われています。

一般的に女性のセロトニン量は、男性の約５２％しかありません。
セロトニンの分泌量は、年齢と共に減少し、ストレスによっても減少します。
また、セロトニン分泌量は、女性ホルモンの分泌量が増えると減少するという反比例の関係になります。セロトニン分泌量を増やすことは女性特有のPMS、偏頭痛などの痛みの緩和や産後の自律神経やホルモンのバランスの調整にも役立ちます。

セロトニン不足になると…
セロトニンの低下は、「衝動性、過敏性、こだわり、緊張」が強くあらわれ、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚などの五感が過敏になり、わずかな刺激にも敏感に反応してしまい、さまざまな自覚症状を訴えるようになります。
（原因不明の慢性痛や匂いに異常に敏感な女性なども、その一つです。）

セロトニンは、人が感じる症状や痛み、気分が高揚するような精神状態、食欲、睡眠・覚醒リズム、生殖、運動、体温、呼吸、消化、心臓などすべてを紹介しきれないほど多くの生理作用にかかわる物質ですから、不足すると全てに問題が生じるようになるものなのです。

日々の生活の中で、何か「ストレス」を感じない日は、余り無いのではないでしょうか？
ストレスは正式にはストレスではなく、「ストレッサー」といいます。ストレッサーというのは、「外からの刺激」という意味です。ストレスは、これに対する「応力」を言います。

右図のスポンジのように、本来の意味でのストレスとは、外からの刺激であるストレッサーに対して戻す力（応力）のことで、圧力が掛かると凹んだ状態になることを言います。

ストレス反応（ストレス状態）には「心理的ストレス」、「生理的ストレス」、「社会的ストレス」、「環境的ストレス」などがあります。
心理ストレスとは、「気分・気持ち」に関するもので、たとえば、ヒトに怒鳴られたときにこれに対抗しようとして「応力」が働き、起こる「辛い」、「落ち着かない」、「怖い」、「不安だ」「うんざりする」といった心の反応です。

ストレスを感じると脳内では“闘いホルモン”であるノルアドレナリンが分泌されて、身体にさまざまなストレス反応を起こし、右図のような状態を作ります。
そして持続的にストレスを受け続けると、身体の凹んだところが病的な変化を起こす可能性が高くなります。

セロトニンは、身体の凹んだところ元に戻すように働き、ストレスを感じる度に消費され、減少していきますので、現在のように厳しいストレス社会では、沢山の人々がセロトニン不足と言われる所以です。

トリプトファンは牛乳、マグロ、納豆、豆腐、味噌などの大豆製品、バナナやパイナップルに比較的多く含まれていますので、セロトニンを増やすにはそれらを食べましょうという記述をよく目にしますが、脳には血液脳幹というバリアがありますから、口から食べたものは脳内に入りませんし、脳内のセロトニンも増えません。

セロトニンは、消化器官に９０％、血中に８％、脳内に２％存在します。
それらの食べものを食べて、血中のセロトニンが増えても、血中のセロトニンも脳には入りません。重要なのは脳内のセロトニンを増やすことなのです。
「ラフマ葉エキス」が脳内のセロトニンを増やし、セロトニン神経の透過性を良くすることを実証し、日本疲労学会でも発表しています。