(独)国立健康・栄養研究所 「健康食品」の安全性・有効性情報

世界保健機関

ラフマ葉エキスについて

「羅布麻(ラフマ)」は、中国西北方に分布する生命力の強い植物で、キョウチクトウ科のバシンクルモン属の野生植物です。
非常にストレスの強い荒涼とした砂漠に点在する憩いのオアシスにたくましく息づき、初夏には薄紅色可憐な花を咲かせます。ルチンやフラボノイド、ミネラル、繊維質を豊富に含みます。 ラフマには、主に「紅麻」と「白麻」の二種類があり、そのうち「紅麻」にのみ健康茶としての効果があるとされます。

ラフマ葉は、今から1800年前、古代中国の三国志にも登場する伝説の医者華佗(カダ)も、強健に良いとして絶賛した「漆葉胃粘散」の主原料で、「久しく服すれば体内の3匹の害虫を去り、5臓を利し、体を軽やかにし、頭は白くならない」と「ラフマ」を医学書に著しています。
また、中華人民共和国薬典(日本薬局方に相当する)にも、解熱利尿、肝臓を鎮め、精神を安らかにさせ、高血圧、めまい、動悸、不眠に用いると認められています。

三国志の映画「レッドクリフ」の悪役に描かれている将軍・曹操が、当時戦争に明け暮れ、その性格からストレス・イライラがひどく、かんしゃく持ちで偏頭痛に悩まされていたので、彼の専属医の華佗(カダ)が、ラフマ葉を煎じて曹操に飲ませていたという記述が残っています。

それ以降中国では、ラフマは「眠りの正常化」や「心の安定に役立つ」お茶として愛飲されているハーブでもあり、安全性が高く、使用された歴史が長いことから、生活上必要な生薬として中国では重宝されています。

中国新疆地区産の最高級ラフマ(紅麻)は、環境汚染の影響を受けておらず、新疆の宝と呼ばれているものです。

ラフマ葉エキスは、大脳よりセロトニンを産生させ、「不眠の正常化」や「心の安定に役立つ」言われ、他の抗ストレスハーブのセントジョーンズワートなどと比べ、薬物への相互作用が見られないのが特徴であるため、最近研究者の間で大いに注目されています。